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東京都青少年健全育成条例改定案に対する見解(共産党都議団)

東京都青少年健全育成条例改定案に対する見解

――改定案の撤回を要求する――

2010 年12 月1日

日本共産党東京都議会議員団

1、今回の改定案に対する基本的立場

石原慎太郎東京都知事は、開会された都議会第4回定例会に、再び東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部改定案を提案しました。

今回の改定案は、規制すべき図書類が恣意的に判定されかねないため、出版および創作活動の萎縮をもたらす危険があること、また、インターネットや携帯電話の利用に関して家庭教育に対する行政の介入を招く制度となることなどの点で、第2回定例会で否決された改定案と本質的に変わらないものです。

現に、提案者である知事自身が、今回の改定案について「実質的には前と同じ」と発言しています。議会で否決された改定案と実質的に同じものをくりかえし提出することは、都民および関係者、そして都議会に対する挑戦といわなければなりません。そればかりか、今回の改定案は、漫画・アニメーション等の性描写・表現の規制対象を、前回の改定案以上に恣意的に拡大しかねない、重大な問題をはらむものです。日本共産党東京都議会議員団は、この改定案に強く反対し、知事に対し、撤回を求めるものです。

2、改定案の主な問題点

(1) 前回否決された改定案は、漫画・アニメーション等に登場する「非実在青少年」の性行為の描写を恣意的に規制しうる規定を持ち込んだことなどが、漫画家、出版関係者、文学団体、法曹界をはじめ広範な都民・国民から、きびしい批判を受けました。このため、今回の改定案は、いくつかの条文の表現を変えていますが、なんら問題は解決されません。

?「非実在青少年」という規定を削除しましたが、これにより規制の対象となる登場人物は全年齢へと拡大されました。

? 今回の改定案は、規制する対象を「刑罰法規に触れる」性行為の描写・表現へと言い換えています。しかし、「刑罰法規」には東京都青少年健全育成条例のいわゆる淫行処罰規定(青少年との「みだらな」性交又は性交類似行為の禁止。第18 条の6および第24 条の3)が含まれていること等により、その範囲は不明確で恣意的に拡大されかねません。

? 今回の改定案は、民法によって法的婚姻が禁止されている者の間の性行為の描写・表現も規制の対象としていますが、多様な人間関係を描こうとする芸術作品や創造物にこのような規制をあてはめることは、行き過ぎといわざるをえません。

? 規制の対象とする性描写について、前回の改定案は「みだりに性的対象として肯定的に描写」と規定しましたが、今回の改定案は「不当に賛美し又は誇張するように描写し又は表現」と言い換えました。しかし、これでは依然として恣意的な判定の危険がきわめて大きいだけでなく、そもそも漫画・アニメーションという表現様式は、写実よりも誇張を方法としている点に特徴があるのですから、強い萎縮効果をもたらしかねないものです。

? 今回の改定案は、前回改定案と同じく、漫画・アニメーションの性描写・表現が「青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げる(阻害する)」とする論理に立っています。しかし、この論理を裏付ける「学問的知見は見出せていない」ことは、すでに前回改定案の質疑の中で、都の答弁によって明らかにされています。

以上のように、今回の改定案は、前回改定案以上に規制対象を恣意的に拡大しかねない、重大な問題をはらむものです。根拠もなく規制対象を広げ、創作活動の萎縮をもたらすことは、表現の自由、出版の自由という権利の重要性に鑑みて、許されないことです。

(2) 前回否決された改定案は、青少年によるインターネット・携帯電話等の利用に対して、都および事業者、保護者が行なうべき責務と具体的な規制措置を、大幅に新設しようとしました。しかし、これらは、国の青少年インターネット環境整備法が理念としている民間と家庭の自主性の要請をそこなうものとして、関係者および法曹界からきびしく批判されました。

このため、今回の改定案においては、前回改定案にあった、行政が家庭教育に直接介入する規定は取り除かれました。しかし、携帯端末やフィルタリングソフトの都による推奨制度、フィルタリングを利用しない保護者に対する業者を通じての監視の強要などは、依然として残されており、容認できません。

3、いま青少年対策としてやるべきこと

青少年の心身のすこやかな成長の環境をととのえるために、図書の販売等やインターネット・携帯電話の利用等に一定のルールを設けることは、必要なことです。ただし、そのために行なうさまざまな規制が、表現の自由、言論・出版の自由など、憲法に保障された基本的人権の制約に及ぶ場合には、規制は必要最小限に抑制されなければなりません。

青少年行政においては、何よりも社会的合意と自主的努力が尊重されるべきです。

いま都がやるべきことは、青少年健全育成条例改悪の企図をいたずらにくりかえすことではなく、青少年が性的自己決定能力や情報リテラシー(情報を活用する能力)を身につけることができるよう、都民の英知と努力を幅広く結集し、総合的施策を具体化することです。都の青少年行政は、治安対策・取締偏重から、青少年の人格形成を支援する原点に立ち返るべきです。

日本共産党都議団は、以上の立場から今回の条例改定案に反対です。今回の改定案が、定例会告示日の11 月22 日になってようやく公表されてから、わずか数日の間に、前回改定案に反対を表明した各界を代表する団体のほとんどすべてが、今回も強い反対の声を挙げています。にもかかわらず都がそれらを無視して改悪を強行しようとするのは、民主主義の見地から許されないことです。

わが党は、改定案の撤回を求めるとともに、都議会が議会としてのチェック機能を発揮するために、各会派に慎重な検討を呼びかけるものです。

以 上

「見解」に関する資料

(1)対象となる刑罰法規及び「淫行」規定に関して

○対象となる刑罰法規とは(青少年・治安対策本部の説明)

・刑法 ・児童買春・児童ポルノ防止法
・ 売春防止法 ・児童福祉法
・ 東京都青少年の健全な育成に関する条例

○青少年健全育成条例のいわゆる「淫行」規定

・第18条の6「何人も、青少年とのみだらな性交又は性交類似行為を行ってはならない」
・第24条の3「第18条の6の規定に違反した者は、2年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する」

○「淫行」とは?最高裁大法廷判決(昭和60年10月23日 福岡県青少年条例事件判決)

「淫行とは、広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺もうし又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似をいうものと解するのが相当である」

○「淫行」対象に関する都の答弁(2005年第1回定例会3月1日答弁)

・生活文化局長(山内隆夫君)「対象規定となる範囲は、青少年に対する反倫理的な性行為等でありまして、各県で発生した事件の判例が積み重ねられており、最高裁判例では、婚約中の青少年またはこれに準じる真摯な交際関係にある青少年との間の性行為等は含まれないとするなどの明確な解釈が示されております」

(2)学問的知見に関して ――総務委員会での質疑(2010年3月18日)

古館「漫画、アニメ等における青少年の性的描写が、それを見た青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害するとする学問的知見には、どのようなものがあるのですか」

浅川参事「ただいまの学問的知見というものにつきましては、なかなか今現在、見出せていないという状況でございます」

以 上

http://www.jcptogidan.gr.jp/html/menu5/2010/20101201161926_10.pdf

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